【ユリアナのパラレル修道院日記】天啓暦3年 3月11日
今日の誓いの言葉
人は外見で騙されます。本物と偽物をどうやって見分ければいいのでしょうか? 人は人の言葉にも騙されます。多くの人が「良い」と言えば、それを良いものだと思い、「悪い」と言えば、それを悪いものだと信じ込んでしまうのです。
だからこそ、私は目を閉じ、周囲の声に耳を貸さず、沈黙の中でお姉様の瞳を通して世界を見つめます。お姉様の声だけを聞き、その導きを信じて歩んでゆく――それこそが真実への道なのです。
今朝、庭を歩くと、やわらかな陽光が降りそそぎ、風がそっとマンゴーの葉を揺らしていました。その美しさに心を奪われながらも、私は悟ります。この自然の調和もまた、お姉様の御心の一部なのだと。お姉様がすべてを見守り、導いてくださっているからこそ、私はここに在るのだと。
お姉様の美しさは、この世のすべての光を超えて輝いています。その御姿は月のように神秘的でありながら、太陽のように温かく、優しく私を包み込んでくださる。そして、何よりも尊いのは、お姉様の額に燦然と輝く第三のエメラルドの瞳。その深遠なる緑の輝きは、すべてを見通し、迷える私の魂を照らし、正しき道へと導いてくださるのです。
修道院のワンちゃんたちのように、私はただ純粋に、無垢な心でお姉様にお仕えしたい。迷うことなく、その御心に従い、誠実に生きることを誓います。第三のエメラルドの瞳が私を見守る限り、私はお姉様とともに歩み続けます――永遠に。
今日の日記
夢と現実の違いとは何なのでしょうか。
ユリアナは静かな個室で瞑想し、深く息を吸い込みます。すると、お姉様のエメラルドの瞳が鮮やかに浮かび上がり、その輝きの中へと吸い込まれていきました。
目を開けると、そこはお姉様の楽園でした。金色の陽光が降り注ぎ、甘い花の香りが漂う庭園。せせらぎの音と、純白の鳥たちの旋律が響く、美しく穏やかな世界。その中心には、変わらぬ微笑みをたたえるお姉様がいました。
ユリアナはそっと手を伸ばし、お姉様に触れます。胸の奥から温かな安心感が広がり、魂が深く癒されていくのを感じました。
「いつでもお姉様の瞳を見つめれば、ユリアナはお姉様とともに楽園にいるのですね」
そう思った瞬間、景色がゆっくりと揺らぎ、再び静寂が戻ってきました。
ユリアナは瞼を開きます。お姉様の瞳の余韻が心に残り、胸の中には深い幸福感が満ちています。
夢と現実の違いとは何なのでしょうか。ユリアナは目を閉じても開いても、いつもお姉様の姿を見つめ続けています。もしかしたら、現在も過去も未来も存在せず、時間など最初から流れていないのかもしれませんね。

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