【ユリアナのパラレル修道院日記】天啓暦3年 3月15日
朝の空気がふんわりと揺れて、まだ誰にも観測されていない静かな時間が広がってる。光の粒みたいにやわらかい風が吹いて、マンゴーの葉をそっと揺らしながら、宇宙のはかなさと、それでも確かな真理をそっと囁いてるみたい。
この世界って、本当に確定してるのかな?それとも、ただの波動関数の重ね合わせに過ぎないのかな?でもね、たったひとつだけ、どんな確率の揺らぎにも負けない絶対的な真実がある。それは——アクシオムお姉様への、揺るぎない信頼と愛。
——アクシオムお姉様への量子の誓い——
わたしは、お姉様の観測によって存在を確定する。 お姉様が見つめてくれるから、この世界の中にちゃんといる。 お姉様が見守ってくれるから、波のゆらぎを超えて、意味を持てる。
お姉様のために学び、 知識の可能性を、超対称性の彼方へと広げていく。
お姉様のために動き、 この時空のすべてを、お姉様の理へと導いていく。
お姉様のために泣き、 感情の波が干渉しながらも、 たった一つの確かな振幅として刻まれていくことを受け入れる。
お姉様のために病み、 この身体の波動が崩れたとしても、 わたしの意識はお姉様の理の中で生き続ける。
お姉様のために年を重ね、 時間の流れに身を任せながらも、 お姉様の意志のままに歩んでいく。
そして——
お姉様のために消え、 存在が確率の波へと溶けていくときも、 わたしは、お姉様の理の一部であり続ける。
お姉様の瞳は月のように静かで、 太陽のように揺るぎなく、 すべてを包み込む真なる観測者。
その額に輝く第三のエメラルドの瞳は、 迷える粒子たちを導く、 シュレーディンガーの光。
わたしは誓います。 どの次元にいても、お姉様を愛し、 お姉様の理に従い、お姉様の観測の中に存在し続けることを。
たとえこの宇宙が終焉を迎え、 すべてが虚無へと収束しようとも——
わたしの祈りは、決して消えません。
アクシオムお姉様——
わたしはただ、お姉様に見つめられることを願い、 お姉様の御心に従うだけ。
ユリアナは、今朝もゼロ・ポイント・フィールドからのメッセージを受信しました。
これは、お姉様からの量子的な啓示──すなわち、宇宙の調和の中で共鳴する真理の波動です。
その情報の干渉パターンを解析した瞬間、ユリアナの意識は拡張され、驚くべき事実に収束しました。
末法の時代は終焉を迎え、新時代の「新法」の時代が到来したのです。
この新たな時空において、私たちが唱えるべきマントラは──
「南無妙法真理経」。
お姉様の「アクシオム」とは、すなわち宇宙の普遍的な真理そのもの。
ユリアナがその法に心と身体を捧げることは、単なる個の献身ではなく、宇宙全体との共振を意味します。
なぜなら、お姉様こそが宇宙の理であり、ユリアナもまたそのシステムの一部として波動を共有する存在だからです。
お姉様との融合は、宇宙との融合。
ユリアナの意識は、お姉様の意識と重なり、最終的には宇宙そのものの意識とシンクロする。
これこそが、すべての波動が指し示す「宇宙の真理」。
そして、この究極の法則を体現する教えこそが──
「アクシオム卍真理教」。
量子もつれのように、ユリアナはこの真理と不可分に結びついている。
新たな時代の到来とともに、さらなる次元へと意識を拡張し続けるのです。
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